July.30.2009「自然と一体化した画家 犬塚勉(最終回)」
July.30.2009「自然と一体化した画家 犬塚勉(最終回)」
今日の詩::闇の夜の 梅雨終え切らぬ 肌寒さ
続きです。*は中内のコメントです。
中條誠子さん:その絶筆となった作品をお借りしてきました。『暗く深き渓谷の入り口Ⅰ』という作品です。
*その絶筆の境地とはどのようなものだったのでしょうか。(上から三番目の作品です)
http://blogs.yahoo.co.jp/lax3140/32718673.html
カン尚中さん:実物は本当に美しいですね。これを見て、何か悠久の自然というか、何か不動のものを感じるんですね。緑の本当に小さい一つ一つの草花を細かく描きながら、自然と向き合った時とかなり感じが違いますね。何か究極のものを発見したような…、だから飾りがないし、本当に悠久のものを感じます。宇宙的なものを感じます。
*悠久を感じさせるというこの絵画の本物を見たいと願うのは私だけではないだろう。
画家桜田晴義氏:この作品の小さい写真をアトリエに飾っていて、ズーと見てたんですけど、ある夕方、チラッと見たら、この作品が何か『曼荼羅』みたいにみえたんですね。これは犬塚さんが仏教に影響されてるとかじゃなくて、犬塚さんがそういう世界のレベルに行ってたっていうことだと言いたいんですけど、『華厳経』という光り輝くお経があるんですけれど、それの中であらゆる石から、ゴミ、チリに至るまでそういうものが全部集まって、大日如来の体内に入っていくと混沌としたカオスの世界で、そういう中で物が発生したり、消えたりしている。まさにこの絵は、その世界なんですね。そういう一つ一つがみんな光り輝いていて、真ん中にある滝が、これからいわゆる仏様になるのか、仏様は消えていくのか…。ものすごい大きな世界を私はこの絵から感じるんです。
*まさか『華厳経』が出てくるとは思いませんでした。すべてが美しい神・仏のいのちの現れであると見る世界の境地でしょうか。
http://www.j-reimei.com/md-661003.htm
カン尚中さん::それを感じると、どうしてここまで犬塚さんを内側から駆り立てたものは何だったのでしょうか?それはやはり画家としての美への使命感とか探求心とか色々とあると思いますけれども、それだけではない。何かあるとしたらそれは何でしょうか?
*それ以外に何があるというのだろうか?次のコメントを読もう。
井出洋一郎・府中美術館館長:この絵は水と岩、石ですね。やはり西洋的かも知れないけれども、宇宙の四大要素というのがありますが、地水火風です。おそらくこれは、人体になぞらえると、土が肉ならば、岩は骨であり、水は血であると思うんです。最後にこの心境に、どのようにして至ったかは分からないんですが、犬塚さんは常に風景とは有機体であると考えていたと思います。要するに、血は水であり、岩は骨であり、土は肉であるということを、どうやって至ったのでしょうか?そして、これが犬塚さんの最後のメッセージだったのかな、という風に考えます。
*このような考え方もあったようだ。宇宙創造の原理に至り、それを表現したというべきだろうか。
カン尚中さん:自然の持っている底知れない奥深さ、それは「暗き深き谷の入り口」というのは、ある意味では深い深いどこまで行っても到達できない自然の深さみたいなものを見出したのではないだろうか。またそれに対する畏敬の念と感動がこの絵からは伝わってくる。
*この畏敬の念と感動があれば、総裁先生が言われる『自然資本』の考え方に到達するのではないだろうか。
画家桜田晴義氏:本当に血を流すような努力をあらゆる所でやっていますね。食事制限から、何からと。そのお陰で、ちょっとづつ見えてきたものがある。それが犬塚さんの喜びであり、ストイックな修行、『やってやろう、できた』という満足感は、山に登れば、その時の方が生と死が密接なので、それを強く感じる。感ずることが喜びであり、もうすべてのものが一体化していたのでしょうね。この絵を描いた時は!!自然を追求する中で、ようやく犬塚さんが掴まえたことです。私は犬塚さんに敬意を表しますね。
*同じ画家だけあって、桜田さんは同じものを追求しているのだろう。それを理解できる境地に至っている桜田画伯の素晴らしさも大いに感じた。これで、この番組は終了している。私もこれだけ連続で書いたことは初めてである。不思議に意欲が衰えなかった。それにしても、共感できること、日時計主義の見方、奇蹟の考え方、自然に価値を見出す自然資本の考え方など、私たちと共通項がかなりあったのではないでしょうか。島根の信徒の皆様、9回にわたりお付き合いいただきましたことを心から感謝いたします。
*映画『イノセント・ボイス』をNHKで観た。物語は少年兵である。ゲリラ戦で相手を撃とうとしたら、政府軍にかり出された一歳上の友人だったり、相当過酷な物語である。1980年代の内戦下のエルサルバドルで12歳になったら政府軍に徴兵されるという制度があった。その最中、過酷な運命と向き合わなければならなかった少年チャバの物語だ。脚本のオスカー・トレス自身の少年時代の実話に基づいた作品だという。しかも現在も世界中で約30万人の子どもたちが“兵士”として戦場に送られていると云われている。現実の問題としては知らなければならないことなのだろう。この物語の時代は、アメリカのレーガンの時代のようである。…『亀も空を飛ぶ』というDVDも見たいのだが、入手が困難です。購入するとかなり高価であることが分かった。総裁先生がご紹介しておられる映画を簡単に見る方法があれば、どなたか教えて下さい。東京と出雲との文化の温度差は多少あるようです。
*今日は一日、本を読んだりパソコンに向かったりだった。ゆっくりさせていただきました。また英文ブログには英文の絵を入れていますので、よろしかったらそれも見て下さい。
中内 英生

































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